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「・・か、髪切った感じっすか??」

良男の頭に目をやると、確かに、前髪が屹立していた。

「お前、興奮したのか?」
と良男がにやりと康子に笑いかける。

「なんか”掻き混ぜて”ほしいって感じっすっ ・・・いやすみません」
康子が不敵な笑みを浮かべた。

「まあ良いけど」
良男は顔を背け照れ隠ししたような表情を浮かべ、何事も無かったかのように店内の清掃の続きを始めた。

心なしか、私は胸がドキリとした。
なにか、見てはいけない光景を見てしまったような背徳感におそわれた。

康子が、自分の股間を弄りながらこちらへ駆け込んできた。
すると、おもむろに自らのベルトを外し、ジーンズをずりさげたのである!!

私は戸惑い、思わず声をあげそうになったが、冷静なもう一人の私が、ようやく私の居る物置が、便所であることを気付かせた。
夕暮れの暗闇の中で、私は気付かれぬようじっと息をひそめた。

いやしかし?ちょっとまてよ・・
何か、康子の足の付け根から、だらんと垂れたホースのようなものが見えたような気がしたのだが・・・
たぶん夕闇が魅せた光陰の悪戯であろう。

人間の排泄行為をまじかで見るのは滅多にないことだが、
相変わらず座らず立ったまま用を足すのだなあと不思議に思った。
そんなに焦らなくともよいのに。

便壺の裏に隠れてしばらく経って、康子は便所から出て行った。
私はホッと胸を撫で下ろした。

はて、、
考えてみると、肝心な、”用を足す音”が聞こえなかったのに気がついた。
他人の事なぞどうでもいいことなのだが・・
我ながら神経質にもほどがあるなと、猫である自分の性分に少し嫌気がさしてしまった。

だって砂も水もかけずに便所を後にしたのだから。

つくずくホモサピエンスという高等生物は謎が多いのだな、
となんだかオカルトめいたものを感じた。

するとまた2人の人間が、不可解な行動を始めたのである!!

「お前、ホモだろ?」
良男の問いかけが聞こえてきた。

「いや、ノンケっす!!」
と康子が即答した。


一体どういうことであろうか?
2009.03.28 Sat l ボーイより TB(0) l top ▲

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