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日中は、五月だというのに
既に夏日ほどの気温に上がることが多い。

私はその日も、
あまりの暑さのために避暑地に出かけていた。
避暑地といっても、
人間のように軽井沢だとかに行ったりはするわけない。

ただの道端のコンクリートの日陰になってる場所に横たわるだけである。

我々猫族は、こういう手軽な涼しい場所を見つけるのが得意である。

冷たい地面の上でゆったりと、毛づくろいをしていると、
わらわらと蟹が私の前を横切って行った。

彼らもまた、水から水を求めて旅をしているのであろう。

蟹には鋏で痛い目に遭わせられることがあるので、苦手であるが、
私がよく凝視してみると、
その蟹に、毛が生えてるのが見えた。

毛ガニである。

なんとおぞましい。

あのような甲殻類に、毛など必要であろうか。
生意気である。
そして単純に気持ち悪い。

我々猫などは、産まれた時から体毛に覆われているので、
こういったパチモン的なモノを見ると、腑に落ちない気持ちに見舞われるのである。

気分が悪くなったので、私は場所を移動することにした。


そういえば、
先日訪れたあの場末の酒場の便所は、なかなか涼しかったような記憶がある。
あそこにいた人間のその後も気になるので、
またあそこに訪れてみようかと思い立った。


なんせ、隙だらけの建物である。
侵入することは、いとも簡単であった。

キャッシュが拾えるかもという、
淡い下心もなかったとは否定はできないのだが・・・


今日もまた、便壺の影の、タイルの上で涼むことにした。

すると、良男が便を足にやってきた。
ベルトをはずし、ズボンを下ろす。
と同時に下着もずるりと下ろして見せたのである。

なんと!

私は、一瞬デジャヴにおそわれ、眩暈がした。

良男の股間のそれが、
先ほど見かけた、
毛ガニのように見えたからである。

生き物のように、わさわさとしているではないか。

思えば、人間という生き物も、
実に中途半端な生物である。

頭部に毛を生やし、
あとは脇だとか、股間だとかに僅かに生やしてるだけである。

何のための毛なのだろうか。
奴らもまた、毛ガニのように何の意図もなく、
ファッション感覚で部分部分のみに体毛を残しているようである。

はっきりいって、ナンセンスである。

毛づくろいする余地もないではないか。
何様の気取りのつもりか。

そして、放尿が開始された。

まるで蟹が泡を吹いているようであった・・・
2009.05.19 Tue l ボーイより TB(0) l top ▲

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